相続のための準備~資産ポートフォリオの作成~
相続対策と言われるものには多くの種類があります。相続税節税対策、遺言書、生命保険への加入、身辺整理などなど・・・手続きも煩雑で複雑です。
これからもし対策を執ろうと思ったとき、遺産がどれだけあるかを把握できてないと正しい対策が取れません。正しい対策をとるためには、まず資産ポートフォリオの作成をするべきです。
ポートフォリオ(portfolio)とは直訳すると、「折りかばん・書類入れ」ですが、一般的に金融業界や不動産業界では、全体の資産のバランスを見るための整理された一覧や表、グラフのことを指します。
例えば、相続対策のための資産ポートフォリオを下記のように円グラフで作ってみてはいかがでしょうか。
実際には詳細な情報を書き込んだ一覧表とグラフを組み合わせるのがベターです。やはり文字情報だけで見るのと絵を用いて見るのでは認識力が違ってくることがあります。
上記の例で、相続人が配偶者と子2人の計3人だったとします。この場合、法定相続分は配偶者1/2、子がそれぞれ1/4となります。被相続人(相続される人)は今後の生活のことも考え、配偶者に最低でも自宅、Aアパート、Bビルを残したいと思った場合、この円グラフを見れば一目瞭然です。ちょうど時価総額の半分をその3つの資産が占めるので、法定相続分でもその分配が決しておかしな割合ではないことがわかります。
また、上記の例で、被相続人が子Aに全ての財産を渡すという遺言書を書いていた場合でも、他の相続人には遺留分があります。上記の場合、配偶者の遺留分は1/4でもう一人の子Bは1/8です。価格にして配偶者:3750万円、子B:1875万円です。有価証券を現金化した場合、すでに手持ちの現預金と合わせて5,000万円になりますが、遺留分対策資金としてはあと625万円足りません。しかしこのポートフォリオを見ると、遊休地②を売却するとその分がカバーできることがわかります。
このように資産構成を一覧化し、さらに図解することによって相続の対策が立てやすくなります。
実際にはこれに相続税や負債などのことを考慮してもっと詳細に検討しなければなりませんが、まずは資産ポートフォリオを作ることから始めてみましょう。
相続は煩雑で複雑な手続きが多くあります。「争続」を防ぐためにも早めの対策が必要です。「大分かぼす不動産」では相続窓口を一本化し、ワンストップで相続対策のサポートをしています。
お悩みや不安を抱えていらっしゃる方はぜひご相談ください。