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収益物件の「キャッシュフローツリー」を作成しよう

収益物件(アパート・マンション・一戸建て貸家など家賃収入が発生している物件)を所有されているという皆さんは、物件の財務状況を正しく把握できていますか?

収益物件を保有し、不動産業者に管理を一任している場合、毎月管理会社から送金明細書が送られてくるかと思います。

家賃が全戸合わせて〇〇円で、管理費等□□円を差し引いて、実際の送金額は△△円となります、というような明細書のことです。

この送金明細書で月ごとのある程度の手取り金は把握できます。しかしながら多くの場合、管理会社の明細書にはオーナーが直接負担する水道光熱費や固定資産税、火災保険などの科目は記載されておりません。また、銀行への返済も含まれておりません。なので、これだけでは実際に手元にいくら残ったか判断するには不十分なのです。

そこで「キャッシュフローツリー」の作成をおすすめします。

「キャッシュフローツリー」とは、年間の家賃収入から管理費、ローン返済額などの支出を引いた「手取り金」を算出するための一連の計算のことです。

ここでは一般的な収益物件のキャッシュフローツリーをご紹介します。

総潜在収入(GPI 実際に貸出できる適正な市場賃料のこと。現行の賃料と同額とは限りません。
± 賃料差異 GPIと現行賃料との差
空室又は譲渡賃料 空室損とフリーレントのこと
雑収入 太陽光発電や自販機など、賃料以外からの収入
実行総収入(EGI)  
運営費(Opex) 管理費・修繕費・水道光熱費・固定資産税・火災保険料など、物件から発生する経費全般。
営業純利益(NOI) 物件の収益性を計る際にはこのNOIが基準となることが多い
一時金の運用益 金融機関に預けている敷金等から発生する利息など
資本的支出(Capex) いわゆる補修ではなく、物件の価値向上のために支出されたもの
純収益(NCF)  
年間負債支払額(ADS) 元金と利息の年間合計。毎月の返済×12か月で算定
税引き前キャッシュフロー(BTCF)  
税(Tax) ここでは所得税のことを指す
税引き後キャッシュフロー(ATCF)  

このキャッシュフローツリーに全て項目を入れてみましょう。

もし手取り金が少ないと感じている場合これを作成することによって、家賃が近隣と比較して安いからなのか、空室が多いからなのか、運営費が高いからなのか、融資条件が厳しいからなのかなど、原因を追究することができます。

なお、運営費については項目ごとに細かく計上した上で合算して算定してください。また、ATCFまで算定される場合、所得税の計算が必要となります。その際、元金と利息を分けて計算する必要と減価償却費を計上する必要があります。

どうすれば手取り金を増やすことができるのか、詳しく知りたい方は「大分かぼす不動産」までご相談ください。

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